skipToContent
🌐HE higher-ed

Voices from the Field: Students Reflect on Community Collaboration Workshops

Voices from the Field: Students Reflect on Community Collaboration Workshops
早稲田キャンパス 27号館GCC Common Roomにて。左から、杉村さん、知野さん、鷲津さん 日本各地の地域が抱える課題に対して、学生が解決策を考え地域に提案する 地域連携ワークショップ 。学部・学年を超えて集まった早大生でチームを組み、長期休暇中に約2カ月かけて活動します。事前の下調べやミーティングだけではなく、実際に現地を訪れて住民や自治体関係者へのヒアリングを重ね、最終的に首長の前で提案を発表。授業とは違って卒業単位とならない、学生ならではの課外活動です。今回は、2024〜2025年度にこのワークショップに参加した3人の早大生による鼎談(ていだん)に加え、かつて参加した校友(卒業生)へのインタビューを実施。現地での学びと、その経験が今にどう生きているのかを聞きました。 INDEX ▼現地で見て、聞いて、気付く 3人の地域連携ワークショップ ▼ワークショップでの学びが、今の仕事につながっている ▼学生のアイデアが実現した「Waseda Roots Camp」 ▼2026年夏の実施予定/地域連携・企業連携ワークショップ 現地で見て、聞いて、気付く 3人の地域連携ワークショップ 早稲田大学では、毎年さまざまな地域でのワークショップを開催しています。今回は、 珠洲市(石川県) 、 木島平村(長野県) 、 南伊豆町(静岡県) でのワークショップに参加した3人に、活動内容や参加してみた感想を聞きました。 各現地調査の様子。左上から時計回りに、珠洲市の自治体の方と学生での一枚、珠洲市の畜産農家訪問、木島平村の雪景色、南伊豆町の魚市場 珠洲市(石川県)ワークショップ 2025年度夏参加 法学部 2年 鷲津 理乃 (わしず・りの) 木島平村(長野県)ワークショップ 2025年度春参加 文化構想学部 2年 杉村 圭穂里 (すぎむら・かおり) 南伊豆町(静岡県)ワークショップ 2024年度春参加 人間科学部 4年 知野 皆弥 (ちの・みなみ) 地域連携ワークショップ 参加のきっかけは三者三様 ――どんなきっかけで地域連携ワークショップに参加しましたか? 杉村 :夏休みに WAVOC(早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター) 主催のボランティアで山形県に行き、観光するだけでは知ることができない深い話を聞く機会があったんです。それがきっかけで、次は地域連携ワークショップに参加したいと思いました。 知野さん 知野 :もともと地域社会に興味があったんです。ただ、私は山形県で生まれ育ったので、地元と東京以外の地域を知らない状態で。地元以外の状況も知りたいと思って参加しました。 鷲津 :私は高校生の頃から地域貢献に興味があり、地域をテーマに、ビジネスコンテストにも参加していました。早稲田には 地域探究・貢献入試 で入学しています。地域のことはネットでも調べられますが、実際に行かないとリアルな課題は見えてこないと思ったのが、参加した理由です。 現地での新しい気付きが必ずある! ――実際に足を運んで、どんなことを感じましたか? 鷲津 :珠洲市といえば震災のイメージが大きく、行く前は町の活力が低下しているんじゃないかと思っていました。でも、実際は違っていたんです。もちろん震災の影響は残っているんですが、市の行政も、外部から来る大学生や起業家を後押ししているなど、新しい挑戦に意欲的でした。人と町が一つになって地域を盛り上げていこうという熱量にあふれていました。 鷲津さんが参加した、珠洲市で行われた現地調査。農家(右下)、漁師など地元で働く方々へのヒアリングだけでなく、市長(左下)にも話を聞いたそう 杉村 :私は長野県には昔からよく行っていたんですが、木島平村のことは知りませんでした。山間部で人口も少なく、閉鎖的なイメージを勝手に持っていて、受け入れてもらえるか不安でした。でも、住民の方とお話しして先入観が覆されたんです。そば打ち体験や、木島平村出身の選手が出場するオリンピックのパブリックビューイングにも気さくに誘ってくださって、とてもフレンドリーでした。 知野 :実際に足を運んで話を聞かないと分からないことだらけでしたね。例えば、「町を発展させたい」といっても、何が「発展」かは人によって違うし、どう発展させるかの考え方も違う。この多様性は、東京にいるだけでは見えてきません。町のことを一つ知る度に、当初立てた仮説が覆される日々でした。 杉村さん 杉村 :分かります! 私も最初は「人口が減少しているから人手不足だろう」と仮説を立てていたんです。でも、ヒアリングしてみると、「人手よりもそば栽培のための機械が不足している」という思いもよらなかった課題が出てきたりして。先入観がどんどん崩れていきました。 鷲津 :外から地域に関わってくれる人たちを「関係人口」と言います。珠洲市は一次産業の担い手が不足していることもあり、「関係人口が農業ボランティアのような形で活躍できるのでは」と仮説を立てていました。でも、農家の方からすると、ボランティアに作業を教えたり宿泊場所を用意したりする方が負担になることが分かって。それよりも、珠洲市に来て買い物をし、その商品を広めてくれるだけでもうれしいんだそうです。それも立派な「関係人口」なんだと気付かされました。 知野 :私も「来てくれるだけでうれしい」と言っていただけたのは、印象に残っています。学生だから貢献できることが少ない、と卑下しなくても良いんだと思えました。 ワークショップで見つけた「学生だからこそできること」、そして現地での学び ――ワークショップを通じて、学生だからこそできたと感じたこと、そして活動を通じて面白かったことや難しかったことはありますか? 知野 :私が訪れた南伊豆町では、「 夜桜流れ星 」というイベントがこの10年ほど開催できていませんでした。主催者の方によると、復活させたい思いはあっても、人手不足で運営できない、と。ライトアップや川の整備など人手が必要なイベントだからです。それを聞いて、時間的にも身体的にも動きやすく、町を盛り上げたいという志がある私たち学生が適任なのではと思いました。 知野さんが参加した2月の南伊豆町、菜の花畑フォトスポットでの一枚(左)。幸運が訪れるとされるあいあい岬の出会いの鐘。左から2番目が知野さん(右上)。約2カ月間苦楽を共にしたメンバーや職員との写真(右下) 面白かったのは、同じグループで活動した5人の学生の多様性です。一人一人、ワークショップへの思いも目的も違っていて。だからこそ難しさも感じました。中間発表では良い反応がもらえず、全員の考えがばらばらだと気付いた時、「自分は何をやりたいのか」「なぜ南伊豆のワークショップに参加したのか」という原点を全員で腹を割って話して、チームの目標を突き詰めていったんです。春休みの3カ月でこんなに深い議論ができる場は、他にはなかなかありません。大学生らしい青春が送れたなと思います。 杉村 :木島平村の村長がおっしゃっていたのは、「村の魅力を外に発信してくれる人も関係人口の一員」ということでした。発信活動なら学生にもできる。むしろ「早稲田大学」のネームバリューは武器になるし、早大生である私たちが担うべき役割だと感じました。 一方で難しかったのは、手段と目的を取り違えていたことです。最初、「関係人口を増やす」という目的のために「人を集めて木島平村を体験してもらう」プログラムを考えていたんです。でも、そもそも「人を呼ばないといけない」という仮説自体が違っていて。村の皆さんと話してそのことに気付き、提案を白紙に戻すことになりました。 杉村さんが参加した木島平村の2月は雪景色(左上)。地元のそば打ち研究会の方からそば打ちを教わった様子(右上)。木島平村内山地区発祥といわれる「内山紙」の工房を訪れた(右下)。現地でも何度もミーティングを行ったそう(左下) 鷲津 :最初は地方創生という大きなテーマに、どうしても前のめりになっていました。革新的なアイデアを提案できないと意味がないと思っていたんです。でも、行政の方をはじめ多くの方々の意見を聞くうちに、学生が個人レベルでできる小さなアイデアでも、地域を変えるきっかけになると気付きました。 鷲津さん 難しかったのは、伝え方です。珠洲市の情報発信の課題と、それに対する私たちの提案を発表した時に、GCCオフィスの職員の方から「表現に気を付けるように」と指摘されたことが印象に残っています。事前調査を徹底して表現にも気を付けていたのですが、それでも断定的に伝えてしまう面があって。例えば、「珠洲市はPRが不足している」という表現を、PRに携わっている方が聞いてどう感じるかまで考えが至っていませんでした。 今後もそれぞれの形で地域と関わり続けていきたい ――今後、ワークショップで訪れた地域とどう関わっていきたいですか? 鷲津 :ワークショップ後、今はまだこれといった活動はしていません。ただ、何かしら続けたいと考えています。気負うのではなく、例えば、珠洲市のニュースを気にかけるとか、珠洲市の商品を買ってみるなど、できるところから。ワークショップのメンバーからは、珠洲市のお祭りのお手伝いをしようという面白そうな案も出ていますね。 杉村 :私も今後のことは決めていませんが、木島平村とはゆるやかに関わり続けたいです。考えているのは、「やり残し」を増やすこと。やり残したことがあると、もう一度訪れたくなるんです。今の私にとっての「やり残し」は、紙すき体験。次に訪れた時に紙すきをして、また何か「やり残し」を持って帰ってくる。そんな訪れるきっかけを少しずつ増やしていきたいです。 知野 :南伊豆町では、私の1年前に参加したメンバーが「 田舎留学プロジェクト 」を立ち上げていて、私もそこに入って活動しています。南伊豆町の方々とは今もつながりがあって、誕生日にビデオ通話でお祝いしてくれたり、SNSのダイレクトメールで「おめでとう」と言ってくれたり。私は本当の家族のように感じています。ワークショップをきっかけに、個人と個人がつながれるようになったことを、本当にうれしく思っています。 GCC Common Roomにて 取材・文:山田井 ユウキ 撮影:番正 しおり ▲トップに戻る ワークショップでの学びが、今の仕事につながっている 地域連携ワークショップに参加した校友は、その学びを卒業後にどうつなげているのでしょうか。2020年に地域探究・貢献入試(当時は、新思考入試)で早稲田に入学し、在学中に珠洲市のワークショップに携わり、現在は内閣府に勤務する利根川さんに聞きました。 内閣府 地方分権改革推進室勤務 文化構想学部 2024年卒業 利根川 繭子(とねがわ・まゆこ) 地域連携ワークショップがきっかけで公務員として地域に関わる仕事に従事 ――地域連携ワークショップに参加したきっかけを教えてください。 最初から地域に興味があったわけではなく、新思考入試の小論文で、自分が住むさいたま市のことなら書きやすそうだと思ったのがきっかけでした。新思考入試で入学すると、 地域連携学 を学ぶ副専攻科目の履修を推奨されていて、その一環として地域連携ワークショップがあり、珠洲市のワークショップに参加しました。 2020年のワークショップで提案した資料の一部 当時はコロナ・パンデミックで、ワークショップは全てオンラインでの実施だったんです。最終報告会では、関係人口を増やすために「オンラインドライブ」を提案しました。既に珠洲市に移住した人がカメラを持って市内を一周し、現地に行けない移住検討者に向けて、珠洲市を紹介する企画です。 ――現在は内閣府地方分権改革推進室にお勤めで、地域との関わりは続いているのですね。 もともと公務員志望でしたが、地方に関わる仕事を選んだのはワークショップがきっかけです。珠洲市の職員の方から「他にも似た特性の地域は日本中にある。その中でどう知名度を上げるのかが大事」というお話を聞き、地方の課題に終わりはないと感じました。国として地域課題に向き合うことの重要性を意識するようになり、今の仕事を志望しました。 ――早大生にメッセージをお願いします。 学生時代にいろいろチャレンジできたことが、今の糧になっています。どんな経験でも、後に思わぬところで役に立つものです。人との一つ一つのつながりや、学生時代の経験を大事にすることをお勧めします。 取材・文:山田井 ユウキ ▲トップに戻る 学生のアイデアが実現した「Waseda Roots Camp」 2025年夏に実施した地域連携ワークショップ・ 早稲田人が訪問する「聖地さが」を実現せよ!~早稲田関係者が佐賀を訪れる機会の創出をめざして~(佐賀県) 。参加した学生チーム「わさがし」は、早稲田大学の創設者・大隈重信の出生地である佐賀県の風土や魅力が現在の早稲田大学の校風のルーツになっていると捉え、「 Waseda Roots Camp 」を提案しました。現役早大生が佐賀県を巡り、その魅力を知ることで、早稲田大学と佐賀県のつながりを理解することが目的です。本学と佐賀県との包括協定締結20周年を迎える節目の年となる2026年4月に実現し、新入生を含む20名の学生が佐賀県を訪れました。 参考:活動報告・ 地域連携ワークショップ2025夏編(佐賀県) Waseda Roots Campでの様子。左上から時計回りに、佐賀県名産のレンコン植え付け体験、 「早稲田の聖地さが」記念プレート (手前の四角いプレート)の前で、 大隈重信記念館 を訪問、 吉野ケ里歴史公園 での火起こし体験 2026年夏の実施予定/地域連携・企業連携ワークショップ 早稲田大学Office of the Global Citizenship Center(GCCオフィス) では、地域連携ワークショップの他、企業連携ワークショップなどの人間的力量の成長を目的とした課外活動プログラムを実施。2026年度夏のワークショップの説明会(オンライン)を開催予定です。奮って参加してください。なお、地域連携ワークショップへの応募は説明会の参加が必須条件となります。 ========================== 募集期間:2026年5月29日(金)~6月17日(水) 詳細は GCCオフィスのWebサイト を確認してください。 ========================== 地域連携ワークショップ 2026年夏編 説明会:2026年5月29日(金)、6月3日(水)、6月11日(木)、6月16日(火) 第1部(説明会)12:30~12:50、第2部(相談会)12:50~13:10(全日程共通) いずれの日程も内容は同じです。 実施地域:江別市(北海道)、田野畑村(岩手県)(※)、古殿町(福島県)、珠洲市(石川県) ※ 日本人学生・留学生混合のチーム編成の国際協働型を予定 Waseda Roots Campを企画した佐賀のワークショップ参加学生チーム「わさがし」の5人。現地調査での吉野ヶ里歴史公園内にて 企業連携ワークショップ 2026年夏編 説明会:2026年6月1日(月) 第1部(説明会)12:30~12:50、第2部(相談会)12:50~13:10(全日程共通) 実施企業:株式会社電通 GCCについて 「一身一家一国のためのみならず、進んで世界に貢献する抱負が無ければならぬ」(大隈重信) 世界人類に貢献する学生を育て、送り出す。これが早稲田大学の建学以来の変わらない使命です。三つの建学の理念である「学問の独立」「学問の活用」「模範国民の造就」を現在のコンテクストとして「研究の早稲田」「教育の早稲田」「貢献の早稲田」と位置づけ、この中の「貢献の早稲田」を更に深化、発展させていくために2024年4月1日に早稲田大学ではGCC、Global Citizenship Center を立ち上げました。 GCCオフィスのInstagram公式アカウント GCCオフィスWebサイト: https://www.waseda.jp/inst/sr/ GCCオフィスInstagram公式アカウント: waseda_pbl_program ▲トップに戻る 【次回フォーカス予告】5月11日(月)公開「大学院特集」
Share
Original story
Continue reading at Waseda University News
www.waseda.jp/top/en-news
Read full article

Summary generated from the RSS feed of Waseda University News. All article rights belong to the original publisher. Click through to read the full piece on www.waseda.jp/top/en-news.